日本語は本当にやっかいです。そもそも「ひらがな」「カタカナ」以外
に漢字の数が膨大ですよね。欧米の人でも知らない単語を正しく発音出
来ない場合もあるようだけれど、日本語の比ではないでしょう。
これが「名前」となると「音読み」「訓読み」「重箱読み」「万葉読み」
さらに普通はとても読めないような名前まで多種多様。日本人に多い
「中島さん」「山崎さん」だって「なかじまさん・なかしまさん」また
は「やまさきさん・やまざきさん」のどっちかを確認する必要がありま
すよね。
ならばこれが、いかにも漢字が多そうな中国ならばいったいどのくらい
の数の姓があるのだろうと思ったことはありませんか?
実は日本は世界で一番姓の数が多い国なんですって。姓の数の数え方は
色々あるようですが、「なかじまさん・なかしまさん」など同じ漢字で
違う読みをするものもそれぞれ1つと数えると、なんと29万種類近く
だそうです。中国では約500。朝鮮は約270。多いところでもフィ
ンランドの約3万種類だそうですから、日本はダントツに姓の数が多い
んです。
また一方で、姓が無く個人名だけで呼び合うモンゴルやミャンマーのよ
うな国もあれば、アラブのように本人・父親・祖父・曾祖父…と名前を
連ねることで社会的に尊重される国もあります。
また、最近では夫婦別姓を選択する夫婦も多いようですが、一般的には
結婚すると姓を統一しますよね。でも、中国や朝鮮では結婚しても女性
は姓を変えず、また同じ姓の者同志で結婚しないといいます。これはそ
もそも姓が血縁集団を表すものだったからだとか。(同姓同本の人同士
が結婚しては行けないという法律は、1997年に廃止されています)
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■■ ミッキーマウスは何故ミッキーか
そもそも「ミッキー」はアイルランド、「ドナルド」はスコットランド
と深い関わりのある名字だとか。ミッキーマウスの生みの親ウォルト・
ディズニーの曾祖父はアイルランドからの移住者。ミッキーはマイケル
という名前の愛称で、アイルランドの代表的な男性名です。
ところが移民先アメリカでは、ミッキーはアイルランドの人々への蔑称
だったとか。
それに、ミッキーマウスが登場するまで、ネズミはとっても嫌われ者だ
ったのです。ネズミを見たら失神するのが淑女のたしなみだった時代も
あったような無いような(笑)
なので、そんな動物が主人公になる漫画なんて常識破りだったのですね。
ウォルト・ディズニーは今でこそ知らない人がいないくらいの有名人で、
すばらしい作品をいくつも世に送り出してくれましたが、最初から成功
者だったわけではありません。社会的な差別を受けたこともあるかもし
れませんね。そんな自分と小さな嫌われ者のネズミというキャラクター
が重なったのかもしれません。
ちなみにミッキーマウスが一躍有名になったのは「蒸気船ウィリー」と
いう世界初のトーキーアニメ。ということは、最初は「ウィリー」って
いう名前だったの?と思われるかもしれませんが、ミッキーもミニーも
初登場からちゃんとこの名前。でもミッキーに決まる前は「モーティマ
ー」という名前も考えられていたようですよ。この名前だったら、これ
ほど人気者になっていたでしょうか?